コラーゲンが頭皮に与える本当の影響|ハリ・抜け毛・エイジングとの関係を美容師が解説
「コラーゲン=肌の話」と思っている方は多いですが、実は頭皮も肌と同じ“真皮構造”を持つ組織です。私は美容師として20年以上、お客様の髪と頭皮に向き合ってきましたが、年齢とともに変わる頭皮の状態にはコラーゲンが深く関係していると強く感じています。コラーゲンの量や質が変化すると、肌だけでなく頭皮のハリや弾力、毛髪の成長環境にも大きな影響を与えます。本記事では、その仕組みと正しい向き合い方をわかりやすく解説します。
頭皮の真皮にもコラーゲンは存在する
頭皮の皮膚は「表皮・真皮・皮下組織」という3層構造になっており、そのうち真皮の約70%を占めているのがコラーゲンです。このコラーゲンが、頭皮のハリ・弾力を支え、毛包(髪の根元を包む部分)を下からしっかり支える“土台”として働きます。
- 毛包が安定しやすく、太くしっかりした髪が育ちやすくなる
- 頭皮全体にハリと弾力があり、血流も良好な状態を保てる
逆に減ってくると、真皮の構造がゆるみ、毛包が不安定になりやすくなります。
コラーゲンが減ると起きる頭皮と髪の変化
年齢や紫外線、生活習慣などでコラーゲンが減少すると、頭皮は次のような変化を起こします。
- 🌀 ハリ・弾力の低下:頭皮がたるみ、毛穴の向きが変わる
- 🪶 毛穴が広がる:毛根が浅くなり、髪が抜けやすくなる
- 🪙 ボリュームダウン:毛穴が下向きになり、髪が寝やすくなる
- 🔄 血流の悪化:栄養が毛根に届きにくくなり、髪の成長が遅くなる
こうした状態が続くと、「分け目が目立つ」「トップがペタンとする」「髪が細くなった」といった変化につながります。
頭皮のハリ低下は「顔のたるみ」にも影響する
頭皮と顔の皮膚は一枚でつながっているため、頭皮のハリが失われると顔の皮膚まで重力で引っ張られ、たるみやシワの原因になることがあります。
- おでこのシワが深くなる
- 眉・まぶた・フェイスラインの位置が下がる
- 顔全体の印象が「老けた」と感じやすくなる
頭皮ケアは「髪のため」だけでなく、「顔の若々しさを保つため」にも重要なポイントです。
コラーゲン摂取で頭皮環境を守り、健康な髪の土台をつくる
コラーゲンは年齢とともに減っていきますが、食事やサプリメントで補うことで真皮の構造を支えるサポートができます。
摂取したコラーゲンは一度ペプチドやアミノ酸に分解されますが、その一部は線維芽細胞に働きかけて新たなコラーゲン合成を促すと考えられています。これにより、
- 頭皮のハリ・弾力を保ち、毛包をしっかり支える
- 栄養が届きやすい土台をつくり、健康な毛髪の育成を助ける
外側からのアプローチも忘れずに
- ☀️ 紫外線対策:UVはコラーゲン分解を促進。帽子・日焼け止めで防ぐ
- 🫧 洗いすぎ注意:「皮脂ゼロ」を目指すと炎症が起き、線維芽細胞の働きを妨げる
- 🤲 頭皮マッサージ:血流を促進し、線維芽細胞の活性化をサポート
内と外の両方からアプローチすることで、頭皮はより健やかな状態を保ちやすくなります。
美容師が現場で感じる変化
実際のサロン現場でも、「頭皮のハリ」を意識してケアを始めたお客様は次のような変化を感じることが多いです。
- トップのボリュームが出やすくなった
- 分け目が目立ちにくくなった
- 抜け毛が減って髪の密度が上がった
特に、3〜4ヶ月ほど継続した頃から実感が出てくるケースが多く、これは真皮の再構築に時間がかかるためです。
🍮 頭皮ケアにも使える!手軽に始められる「ゼラチン」補給
毎日の食生活で無理なくコラーゲンを取り入れたい方には、料理や飲み物に混ぜて使えるゼラチンタイプがおすすめです。コラーゲンの分解・再合成をサポートし、頭皮のハリを守る手助けにもなります。
まとめ
- 頭皮も肌と同じ真皮構造で、約70%がコラーゲンで構成されている
- コラーゲンが減少すると頭皮のハリが失われ、毛穴の向き・髪の成長・顔のたるみにも影響する
- コラーゲン摂取と外側からのケアで、健康な毛髪と若々しい印象を支える土台を整えられる
- 継続こそが最大の効果を生むポイント
👉 肌へのコラーゲン効果については、こちらの記事で詳しく解説しています:
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👉 年齢によって変化する頭皮環境と薄毛の原因については、こちらの記事で詳しく解説しています:
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