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くせ毛を活かす・まとめる方法|広がりを抑えて自然な動きを楽しむコツ

公開:2025年9月30日更新:2026年8月29日美容の現場視点を含む記事
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「くせを活かしましょう」

美容室でそう言われて、そのときは「はい」とうなずいたけれど、家に帰ってから困ってしまった。そんな経験、ありませんか。

活かすって、いったいどうやるんだろう。とりあえず自然乾燥にしてみたら、ただボサボサになっただけ。オイルを足してみても、広がるのは変わらない。結局、次の朝にはまたアイロンを握っている。

そういうお話、本当によく伺います。

でも、ここにはひとつだけ、大きな行き違いがあるんです。

くせを活かすというのは、何もしないことではありません。活かすには活かすなりのやり方があって、それを知らないまま放っておけば、そりゃあボサボサになりますよね。逆に言えば、やり方が自分の髪に合えば、毎朝のアイロン時間を減らせる方もいらっしゃいます。

それからもうひとつ。くせ毛のゴールは「まっすぐにする」か「そのままにする」かの二択ではありません。しっかり伸ばす道もあれば、カールやウェーブとして活かす道もある。そしてもうひとつ、くせは残したまま、広がりだけを抑えてまとめるという、真ん中の道もあります。

実を言うと、多くの方にとって一番現実的なのは、この三つめだったりします。

今日は、鏡の前でご自分の髪を見ながら、どの方向が自分に合うのかを決めて、明日の朝からそのまま試せるところまでお話ししますね。手の動かし方まで、具体的にいきましょう。

「くせを活かす」と「何もしない」は違います

まずここを、はっきりさせておきたいんです。

くせを活かすスタイルでも、やることはちゃんとあります。髪に必要な水分を戻して、毛流れを整えて、カールがばらけないようにまとめて、スタイリング剤で束を作って、必要なところを乾かす。この工程のどれかが抜けると、「活かした髪」ではなく「放っておいた髪」になります。

海外のカーリーヘアの写真、きれいですよね。あれは何もしていないわけじゃないんです。濡れた状態でスタイリング剤をなじませて、形を作って、あとは触らずに乾かした結果です。ちゃんと手順があるんですよ。

ここで、この記事全体を通していちばん大事な話をします。

カールは、束になっているときれいに見えて、ばらけると広がって見えます。

これが、くせ毛スタイリングの正体だと私は思っています。同じ髪、同じくせなのに、束にまとまっていれば「ウェーブ」に見えて、一本一本ばらけていれば「広がり」に見える。私たちがやっているのは、この違いを作る作業なんですね。

そう考えると、「何もしない」が活かすことにならないのも分かっていただけるでしょうか。むしろ多いのは、乾かす途中で何度も手ぐしを通したり、乾いてからブラシでとかしたりして、せっかくの束を自分の手でばらけさせてしまっているケースです。

もったいないですよね。でも大丈夫、ここから順番にお話ししていきます。

まず、自分のくせの出方を見てみましょう

「くせ毛です」の一言でまとめてしまうと、対策が決まらないんです。まずは鏡の前で、ご自分のくせをじっくり見てみてください。

大きくゆるやかに波打っているのか。S字にうねっているのか。一本一本がねじれているのか。それとも細かく縮れているのか。表面の毛だけがパヤパヤ浮いているのか、内側だけが強くうねっているのか。

そして、どこに出ているかも見てほしいんです。前髪だけなのか、顔まわりだけが言うことを聞かないのか、襟足だけ跳ねるのか、つむじのまわりだけ膨らむのか。それとも全体にまんべんなくあるのか。

ここ、けっこう大事なところです。というのも、全体は落ち着いているのに顔まわりだけ強いという方が、本当に多いんです。その場合、全体を何とかしようとするより、その部分だけ対策した方が圧倒的に早いんですね。

場所によって違うのが、普通です

それから、意外と知られていないことをひとつ。

同じ人の髪でも、右と左でくせの出方が違うことがあります。分け目の関係で、片方だけ強く出るというのはよくある話です。前と後ろでも違いますし、根元と毛先でも違います。過去にカラーや縮毛矯正をした部分が毛先に残っていれば、根元と毛先で質感やくせの見え方が違うこともあります。

美容室では、ここをかなり丁寧に見ています。髪全体を同じものとして扱わずに、「この部分はこう、あそこはこう」と分けて考えるんですね。

おうちでも同じです。「私はくせ毛だから」と全部ひとまとめにして考えるのをやめる。ここから始めるだけで、ずいぶん扱いやすくなりますよ。

濡れているときの髪を見てください

これは、美容師がよくやる確認方法です。

くせを活かせるかどうかを見るとき、私たちは乾いた状態だけでなく、濡れているときにどんな形が出るかを見ています。

今夜、お風呂上がりにタオルドライした直後の髪を、鏡でちょっと見てみてください。カールがきれいにまとまって束になっていますか。ゆるやかなS字が出ていますか。部分的にねじれていますか。それとも、濡れてもあまり形は出ませんか。

濡れた状態できれいなカールやウェーブが出ている方は、活かす方向と相性がいい可能性があります。というのも、乾かす過程でそれがばらけているだけ、ということが多いからです。持っているものが、うまく出せていないだけなんですね。

逆に、濡れても特に形が出なくて、乾くとただ膨らむという場合は、活かすより「まとめる」方向の方が現実的かもしれません。

ただ、濡れたときにきれいだから必ず活かせる、とも言い切れません。今のカット、毛量、ダメージの状態、それに毎朝どれくらい時間をかけられるか。そういったことも関係してきます。あくまで判断材料のひとつとして見てくださいね。

伸ばす・活かす・まとめる、三つの選択肢

くせ毛を伸ばす・活かす・まとめる3つの選択肢

ここがこの記事の中心です。ご自分がどこを目指すのか、ここで決めてしまいましょう。

伸ばす方向

まっすぐな質感が単純に好き。今も毎朝くせを伸ばしている。湿気の日に大きく戻ってしまうのがつらい。カールのあるスタイルはあまり好みではない。スタイリングの時間をとにかく短くしたい。

こういう方は、伸ばす方向が合っているのだと思います。無理にくせを活かす必要はありませんよ。

方法としては、ドライヤーとブラシで整えるブロー、アイロン、前髪や顔まわりなどの部分縮毛矯正、全体の縮毛矯正があります。手軽さ、持続性、毎日の手間、髪への熱や薬剤の負担はそれぞれ違うので、単純に順位をつけるのではなく、自分が何を優先したいかで選びます。

毎朝どれくらい大変かと、どれくらいの負担なら納得できるか。その兼ね合いで選んでいく形になります。

活かす方向

濡れた状態でS字やウェーブがきれいに出る。多少のボリュームはむしろ好き。まっすぐにする必要を特に感じていない。自然な動きのあるスタイルが好き。

そんな方は、活かす方向がはまるかもしれません。

やることは、くせの出方に合わせたカット、水分を残した状態でのスタイリング、ムースやジェルやクリームでカールを束にすること、仕上げに少量のオイル、手でカールを握るように作ること、そして乾く途中で触らないこと。

この方向にうまくはまると、実は朝の時間が一番短くなる可能性があるんですよ。濡らして、つけて、握って、あとは乾かすだけですから。アイロンで一房ずつ伸ばしていくより、ずっと早いです。

まとめる方向

そして、実のところ一番多いのが、このタイプです。

カールをはっきり出すほどではないけれど、完全に伸ばす必要も感じていない。そういう方、本当にたくさんいらっしゃいます。

表面の毛流れだけを整えて、内側のうねりはそのままにしておく。顔まわりだけ伸ばして、あとは自然に任せる。毛先だけまとめて、中間はゆるく動かす。根元のボリュームだけ抑える。内側の膨らみだけ落ち着かせる。

たとえば「頭が大きく見えるのが嫌」というお悩みなら、必要なのは全体のストレートではなくて、根元と表面の落ち着きだけかもしれません。そこさえ整えば、毛先はゆるく動いていても十分きれいに見えますから。

0か100かではないんです。 縮毛矯正をするか何もしないか、ではなく、自分の生活で無理なく続けられる着地点を探す。この考え方が、いちばん現実的だと思っています。

くせを活かすなら、朝のリセットから

ここから、具体的なやり方に入っていきますね。

乾いた髪の上からオイルをつけても、形は戻りません

朝起きて、寝ぐせで崩れた髪。多くの方は、乾いたままの髪にオイルやバームをつけて、なんとか整えようとされます。

でも、これがなかなかうまくいかないんです。

乾いた髪にオイルを足すだけでは、寝ている間についた形を大きく作り直しにくいからです。ツヤやまとまりは足せても、寝ぐせやカールそのものを整えたいなら、必要な部分をいったん湿らせて乾かし直す方がやりやすいことがあります。

水分で、一度リセットする

髪は、水分を含むと形を変えやすくなります。そして乾くときに、そのときの形で固定されます。

つまり、寝ている間についてしまった形を、一度水分でゆるめて、正しい形で乾かし直す。これが朝のリセットです。実は、アイロンやブローがやっていることも、突き詰めれば同じなんですよ。

ここで念のため申し上げておくと、水分を入れればくせが治る、という話ではありません。水分は、形を変えられる状態に戻すためのもの。くせそのものをなくすものではないんです。ここは混同しないでくださいね。

全部濡らさなくて大丈夫です

「朝シャンしないと直らない」と思い込んでいる方も多いのですが、そんなことはありません。

必要なのは、形を直したい場所だけです。霧吹きで気になる部分に吹きかけるか、濡れた手でその部分をなでるか、どうしても直らないところだけシャワーを当てるか。片側だけ跳ねているならその片側だけ、前髪だけ変な形なら前髪だけ。それで十分なんです。

そして、これがけっこう大事なポイントなのですが。

根元の向きが原因の寝ぐせは、毛先だけ濡らしても直りにくいことがあります。

前髪や顔まわりの生えぐせなど、根元から向きが変わっている部分は、毛先だけではなく根元付近まで湿らせて乾かし直す方が整えやすくなります。一方、毛先だけの跳ねなら、その部分だけで足りることもあります。

直したい部分の根元まで、しっかり水分を届かせてあげてください。霧吹きなら、髪をかき分けて根元に当てるくらいの気持ちで。ここを変えるだけで、朝の直りやすさがまったく違ってきますよ。

スタイリング剤は何を選べばいいの?

くせ毛向けスタイリング剤を目的別に比較した表

商品名ではなく、目的で整理していきましょう。

ムースは、カールやウェーブをはっきり出したいとき、軽い質感が好きなとき、濡れているときのカールを再現したいときに使われます。泡状なので内側まで届きやすくて、毛量が多い方でも均一につけやすいのが利点です。くせを活かす方向なら、まず試してみる価値があるカテゴリーだと思います。

ジェルは、カールをしっかりまとめたいとき、湿気の日に広がりやすいとき、一日中束を保ちたいときに。製品によっては保持力が高く、湿気による広がりを抑える目的で使いやすいものもあります。

ただ、乾いた後にカチカチに固く感じる製品もあるんです。ここで焦って「失敗した」と思う方がいるのですが、大丈夫、失敗ではありません。完全に乾いてから、手で下から包むようにしてやさしくほぐしてみてください。 固まりが割れて、中から柔らかいカールが出てきます。この「乾いてからほぐす」というひと手間を知らないまま、「ジェルは合わなかった」と諦めてしまう方が、本当に多いんですよ。もったいないんです。

クリームは、まとまりが欲しいとき、柔らかい質感が好きなとき、ジェルほどは固めたくないときに。製品によって質感や保持力にはかなり幅がありますが、柔らかいまとまりを作りたいときの選択肢になります。

バームは、束感を出したいとき、毛先をまとめたいとき、表面のパヤパヤを落ち着かせたいときに。手のひらで溶かして使います。ただし重い製品もありますから、少量から試してくださいね。

そしてオイル。ここは少し丁寧にお話しさせてください。

オイルは、ツヤを出したいとき、毛先をまとめたいとき、仕上げに使いたいときに向いています。ただ、はっきりお伝えしておきたいことがあるんです。

オイルだけでカールを固定する力は、弱い製品が多いんです。

ツヤと毛先のまとまりには向いているけれど、カールを束にして保つ力はあまり期待できない。それなのに、「広がるから」とオイルをどんどん増やしてしまう方が、本当に多いんですね。

結果どうなるかというと、広がりは変わらないまま、髪だけが重くベタついて見える。心当たり、ありませんか。

もし今、オイルだけを使っていて「つけても広がる」と感じているなら、それは量が足りないんじゃなくて、カテゴリーが合っていないのかもしれません。ムースやジェル、クリームを試してみたら、あっさり解決した、ということがあります。

オイルは、それらでカールを作ったあとの仕上げとして、毛先に少量。この使い方が、いちばん力を発揮してくれます。

カールをきれいに出す、つけ方と乾かし方

くせ毛のカールを活かす朝のスタイリング手順

ここが一番具体的なところです。手の動きまでお話ししますね。

量よりも、どこにつけるか

必要な量は、髪の長さ、毛量、製品の濃さで変わります。「ミディアムなら2プッシュ」といった目安はありますが、あくまで目安です。

それより、ずっと大事なことがあります。

表面だけでなく、内側まで均一につけること。

毛量が多い方では、上から手を滑らせるだけだと製品が表面に偏り、内側には十分なじんでいないことがあります。内側にもくせや広がりがある場合は、そこまで均一につけることが大切です。

毛量が多い方は、ぜひ髪を上下二段に分けてみてください。クリップやゴムで上半分を留めて、まず下の段につける。それから上を下ろして、もう一度つける。ひと手間かかりますが、これをやると仕上がりが変わりますよ。

手でカールを作る、その動き

いわゆる「スクランチ」と呼ばれる動きです。でも、名前より動きを覚えてくださいね。

毛先を手のひらにのせて、下から上へ、頭の方向へ持ち上げます。持ち上げた状態で、ぎゅっと握って縮める。数秒そのままにして、そっと離す。

イメージとしては、アコーディオンを縮めるような動きです。髪を伸ばす方向ではなく、縮める方向に力を加える。そうすると、濡れたときに出ていたカールの形をまとめやすくなります。

大事なのは、こすらないこと。手のひらで髪をこすったり、指を通したりすると、束がばらけて広がってしまいます。持ち上げて、握って、離す。この三つだけです。

全体を一度にやろうとせず、下の毛から少しずつ、握る位置を変えながらやってみてください。

乾かし方は、いつもと逆だと思ってください

くせを活かす場合、乾かし方には特有のコツがあります。

強い風を上から全体に当てて一気に乾かすのは、避けてください。せっかく作った束が、風の力でばらけてしまいます。

風量を落として、手で毛先を持ち上げて、下から支えながら乾かす。風はできるだけ下から、あるいは横から当てる。そして、触りすぎない。手ぐしを何度も通さない。

ディフューザー、ご存じですか。ドライヤーの先につける、風を分散させるアタッチメントです。これがあると風がやわらかく広がるので便利ですが、必須ではありませんよ。手で支えながら風量を落として乾かすだけでも、十分違いは出ます。

自然乾燥は、悪者ではありません

「自然乾燥は絶対にダメ」とは言いません。

くせを活かすスタイルでは、自然乾燥がいちばんきれいに仕上がる方もいます。風でばらけないので、束がそのまま残ってくれるんですね。

ただ、気をつけたいこともあります。根元が乾きにくいこと、頭皮が長時間湿ったままになること、意図しない方向で形が固まってしまうこと、そして寝る前までに乾かないこと。

なので現実的には、カールの形ができるまでは自然に任せて、根元や乾ききらない部分はドライヤーで、という組み合わせをおすすめしています。

そして、寝る前までにはきちんと乾かしてくださいね。濡れたまま寝てしまうと、枕との摩擦で形が崩れますし、翌朝のリセットも大変になりますから。

乾く途中に、触らないでください

これは、独立してお伝えしたいくらい大事なことです。

くせを活かすスタイリングでいちばん多い失敗が、乾く途中でいじってしまうことなんです。

お気持ちは、すごくよく分かります。乾く途中って、なんだか変な形に見えるんですよね。「これで本当に大丈夫かな」と不安になって、つい手ぐしを入れたくなる。

でも、そこで触ると、束になっていたカールが一本ずつばらけて、そのまま乾いてしまいます。結果、広がった髪ができあがる。

ですからルールはシンプルです。一度形を作ったら、ある程度乾くまでは触らない。完全に乾いてから、必要ならほぐす。それだけです。

乾く途中の見た目は、気にしないでください。8割方乾いた状態は、たいてい変な形に見えるものです。そこから完全に乾いて、最後に手で下から包むようにほぐすと、そこで初めてきれいな形が出てきます。

この「最後にほぐす」も、こすらずに。手を下から入れて、そっと開くように。それだけで十分ですよ。

ブラシとコームは、どう使い分ける?

「くせ毛はブラシ禁止」という話を聞いたことがあるかもしれませんが、これは目的次第なんです。

くせを伸ばしたいなら、ブラシは使ってください。ブローで毛流れを整えるには必要ですから。ただし、強く引っ張る必要はありませんよ。引っ張る力より、分け取る量と風の向きで結果が決まります。

一方、カールを活かしたいなら話は逆です。乾いた状態で細かいブラシを何度も通すと、カールがばらけてしまいます。

この場合は、濡れている段階で粗めのコームを使って毛流れを整えて、絡まりもそこで取っておく。スタイリング剤をつけてカールを作ったら、それ以降はブラシもコームも使わない。仕上げは手だけ。

つまり、カールを活かしたい日は、形を作る前にとかしておき、形を作った後は必要以上にブラシを通さない。 これを基本にすると分かりやすいです。髪質や仕上げたいスタイルによっては、乾いた後にブラシを使う方法もあります。

広がりを抑えて「まとめる」なら

カールをはっきり出すほどではないけれど、完全に伸ばしたいわけでもない。そんな方に向けて、具体的な方法をお話しします。

乾かし方が、活かす場合とは逆になります

まず、根元から乾かします。毛先から乾かしていくと、根元が乾く頃には毛先が乾きすぎてしまいますから。

そして、ここが大事なところなのですが、根元が濡れているうちに、毛流れの向きを決めてしまってください。

多くの方は、まず全体をざっと乾かして、半乾きになってから「さて、形を整えよう」とされます。ただ、乾ききってから根元の向きを直そうとすると、もう一度濡らす必要が出ることがあります。まとまりを作る日は、根元や整えたい部分がまだ湿っているうちから毛流れを作る方がやりやすいです。

風は上から下へ、根元側から毛先方向に当てると、表面が整いやすくなります。手ぐしやブラシで毛流れをそろえながら、浮いてしまう根元は指で押さえて風を当てる。

そして、これもお伝えしておきたいんです。

くせを完全に伸ばす必要は、ありません。

根元の向きが整って、表面の毛流れがそろっていれば、中の方がゆるくうねっていても、見た目はちゃんとまとまります。全体を伸ばそうとすると時間も熱の負担もかかりますが、表面と根元だけなら、ずっと短時間で済みますよ。

アイロンも、部分でいいんです

毎朝、全体をアイロンしている方に、ぜひ試していただきたいことがあります。

全部伸ばさなくても、意外となんとかなります。

顔まわりだけ。前髪だけ。表面のいちばん上の層だけ。跳ねている襟足だけ。

全体を同じ強さで伸ばさなくても、顔まわりや表面など、見え方に影響しやすい場所を整えるだけで十分まとまって見えることがあります。

アイロンを使うときの基本も、確認しておきましょう。濡れた髪や半乾きの髪には使わないこと。これは、髪の中の水分が急激に熱されるので負担が大きくなるからです。それから、必要以上の高温を避けること。同じ部分を何度も通さないこと。

温度ばかり気にされる方が多いのですが、通す回数と止めている時間も同じくらい大事です。温度だけでなく、同じ場所へ当てる時間と回数も熱の負担に関係します。必要以上に高温にせず、何度も往復しなくて済む使い方を探してみてください。

表面のパヤパヤ、アホ毛について

表面にぴょんと出てくる短い毛。あれ、実は全部が同じ原因ではないんです。

新しく生えてきた髪のこともありますし、切れ毛のこともあります。もともとのくせが強く出ているだけかもしれませんし、湿気の影響かもしれない。カットですきすぎた結果の短い毛、ということもあります。

ですから、短い毛を全部「傷んでいる証拠」と決めつけないでくださいね。新しく生えてきた元気な髪であることも、けっこう多いんですよ。

対処としては、少量のバームやクリームを手に薄く伸ばして、表面をなでる。あるいは表面だけ軽くアイロンを通す。ブラシで無理に引っ張って押さえつけようとするのは、避けたいところです。引っ張っても、その場しのぎですし、切れ毛を増やすことにつながりますから。上から少量の油分でそっと寝かせる方が、結果的にきれいに収まります。

前髪と顔まわりだけ、くせが強いとき

ここだけで困っている方、本当に多いんです。ですから独立してお話しさせてください。

顔まわりと前髪は、髪の中でも特にくせが出やすい場所です。生えぐせが強くて、細い毛が多くて、しかも一番人の目に触れる場所。困りますよね。

朝の直し方は、こんな流れです。

まず、根元をしっかり濡らします。毛先だけでは直りませんから、生えぎわまで水分を届かせてください。それから軽くタオルで押さえて、ドライヤーで乾かします。

このとき、左右に振りながら乾かすのがコツです。片方向にだけ風を当てると、その方向に癖がついてしまいます。右から、左から、と交互に。生えぐせで浮いてしまう根元は、逆方向からも風を入れて、寝かせるようなイメージで。

根元の向きが決まったら、毛先を整えて、必要ならアイロンで軽く仕上げる。これで、だいぶ違ってきます。

そして、もうひとつ知っておいてほしいことがあります。

前髪だけ、顔まわりだけ縮毛矯正をかけるという方法があるんです。

「全体は気にならないけれど、顔まわりだけがどうしても言うことを聞かない」という方は、そこだけ整えれば毎朝がかなり楽になります。施術範囲を気になる部分に絞れるため、他の部分の自然な動きを残しやすい方法です。料金や施術時間はサロンによって異なります。

全部にかけるか、何もしないか。その二択ではないんですよ。

湿気の日は、どうすればいい?

湿度が高い日に髪が広がるのは、髪が空気中の水分の影響を受けて、形が変わりやすくなるからです。朝せっかく作った形が、水分でゆるんでしまうんですね。

正直に申し上げると、完全に防ぐことはできません。オイルをつければ湿気を完全に防げる、ということもありません。ここは、はっきりお伝えしておきます。

そのうえで、できることはあります。

まず、朝きちんと形を作ること。中途半端な形は、湿気であっという間に崩れます。それから、完全に乾かしてから出かけること。湿ったまま外に出ると、その水分でくせが出てしまいます。

保持力のあるスタイリング剤を使うのも有効です。カールを活かす方向ならジェル系、まとめる方向ならバームやクリームなど、湿気を意識した製品もありますから。

そして、これが地味にいちばん効くのですが、日中、触らないこと。

気になって直そうとするたびに、髪はばらけていきます。朝作った形を信じて、そっとしておく。これだけで、夕方の見た目が変わりますよ。

あとは、必要な部分だけアイロンで整えておくこと。そして、毎年梅雨のたびに疲れ果てているようなら、部分縮毛矯正も検討していいと思います。湿気の日だけがつらいというなら、その数か月のために全体矯正をする必要はないかもしれません。でも、一年の半分が憂うつというレベルなら、部分でも全体でも、選択肢に入れる価値はあります。

くせ毛を活かすカットの考え方

カットは、とても重要です。でも、万能ではありません。

「くせ毛専用」と呼ばれるカット方法だけで、誰でも必ずまとまるわけではありません。カットで整うのは土台であって、そこから先はスタイリングの領域。両方そろって、はじめて仕上がります。

そのうえで、美容室で何を見ているかをお話ししますね。

まず、くせがどこで曲がるかを見ています。同じ人の髪でも、うねりの「山」がどこに来るかは決まっているんです。そして、髪を切る長さによって、その山の位置が変わります。毛先で外にはねる山が来る長さと、内側に入る山が来る長さがある。数センチ切るだけで印象がまったく変わることがあるのは、これが理由です。

ですから「くせを活かしたい」とお伝えいただけると、こちらはそのくせがどこで曲がるかを見ながら長さを決めていきます。

それから、これは覚えておいてください。短くすると、くせは強く出ることがあります。

長い髪は、自分の重みでくせが引き伸ばされているんです。短くすると、その重みがなくなるので、くせが素直に出てきます。「短くしたら扱いやすくなるかも」と思って切ったら、思っていた以上にうねりが出て驚いた、というのはよくあるお話です。もちろん、それを狙ってカールを出すこともありますけどね。

重さを残した方が収まる方もいれば、レイヤーで動きを出した方がきれいな方もいます。どちらが正解かは、くせの強さと出る場所、毛量、そしてなりたい形によります。

「軽くしてください」の落とし穴

「広がるから量を減らしてください」

このご注文、とても多いんです。でも、これだけでは解決しないことがあります。

減らしすぎると短い毛が増え、毛先の厚みが減ったり、カールの動きがそろいにくくなったりすることがあります。表面近くを減らしすぎれば、短い毛が浮いて見える場合もあります。

くせを活かすスタイルでは、毛先の厚みをある程度残した方がカールの束を作りやすい人もいます。一方で、毛量が多く適度な調整が必要な人もいるので、「すかない」が正解なのではなく、減らす場所と量が大切です。

もちろん、毛量調整そのものが悪いわけではありませんよ。必要な場所を必要なだけ減らすのは有効です。大事なのは、どこを、どれだけ、何のために減らすか。

ですから美容室では、「軽くしてください」より、「膨らむのが気になる」「毛先がまとまらない」というふうに、気になっている状態を伝えていただけると助かります。手段ではなく目的を教えていただけると、こちらも判断しやすいんです。

縮毛矯正をする、しない

くせを活かす記事だからといって、縮毛矯正が悪いということはまったくありません。これも大事な選択肢のひとつです。

まっすぐな質感が好きな方、毎朝のアイロンが大きな負担になっている方、湿気の日の戻りが気になる方などには、比較する価値のある選択肢です。

一方で、くせを活かしたスタイルが好きな方、根元のボリュームを残したい方、自然な動きが欲しい方には、全体の縮毛矯正が必ずしも正解にはなりません。

そして繰り返しになりますが、部分矯正という選択肢があります。前髪だけ、顔まわりだけ、表面だけ、襟足だけ。困っている場所が限られているなら、そこだけで十分なことも多いんです。

「全体にかけるか、何もしないか」で悩んでいる方は、ぜひ間の道も考えてみてください。

縮毛矯正をやめたいときは

これは実際によくいただくご相談なので、触れておきますね。

長く縮毛矯正を続けてきて、「そろそろやめて、自然なくせを活かしたい」と思ったとき。ここには、知っておいていただきたいことがあります。

すぐに全体が自然なくせ毛へそろうわけではありません。

縮毛矯正をした既処理部分は、一時的なブローとは違い、洗っただけで元のくせへ完全に戻る施術ではありません。一方、新しく生えてくる根元には元のくせが出ます。そのため、根元と中間〜毛先で質感の違う期間が生まれます。どのくらい続くかは髪の長さ、伸びる速さ、切るペースによって変わります。

この期間が、実はいちばん難しいんです。根元はうねって膨らむのに、毛先はまっすぐでぺたっとしている。カールを作ろうとしても、毛先が反応してくれませんから。

この移行期を乗り切るには、いくつか手があります。いちばん確実なのはカットで、矯正部分を少しずつ切っていくこと。それから、根元のうねりだけを軽くアイロンで整えること。矯正部分と根元をなじませるように、まとまり系の製品でまとめること。あるいは、全体はやめて、どうしても気になる顔まわりだけ矯正を続けるという方法もあります。

計画的にいきましょう。担当の美容師さんに「矯正をやめていきたいんです」と伝えておくと、切る量やペースを考えながら進めてもらえますよ。

ちなみに、「矯正をやめれば髪が健康になる」とも、単純には言えません。新しく生えてくる根元は施術を受けていない状態ですが、すでにある毛先の状態が変わるわけではありませんから。やめる理由は「健康のため」というより、「なりたい質感が変わったから」で十分だと思います。

くせと、ダメージは分けて考えて

もうひとつ、簡単に触れておきますね。

くせによる広がりと、ダメージによる広がりは、分けて考えてください。

カラーやブリーチを繰り返して毛先のダメージが増えると、くせそのものとは別に、パサつきや広がりが増えて見えます。特にブリーチ履歴がある方は、「くせが強くなった」のではなく「毛先が傷んで広がって見えている」ということがあるんです。

この二つは、対策が違います。前者はスタイリングとカット、後者は施術内容の見直しとケア。原因が違えば、やることも変わってきますから。

年齢とともに、くせが変わってきたと感じたら

30代、40代と重ねる中で、こんな変化を感じている方は多いと思います。

昔より表面がうねるようになった。顔まわりのくせが強くなった気がする。髪が細くなってきた。白髪が増えた。昔と同じスタイルにしても、なぜかまとまらない。

こうした変化が起きることは、あります。年齢とともに髪の状態が変わるのは、多くの方が経験されることです。

ただ、「女性ホルモンが減ったからくせ毛になった」と、ひとつの原因に決めつけてしまうのは、正確ではありません。

一本の太さの変化もありますし、白髪が混ざったことも影響します。白髪は色だけでなく手触りも違いますから、それが「うねってきた」という感覚につながることがあるんです。ほかにも、これまでの施術履歴の蓄積や、毛先のダメージ。いくつもの要素が重なって、今の見え方が作られています。

そして大事なのは、原因を突き止めることより、今の髪に合わせてやり方を変えることだと思うんです。

昔うまくいっていたスタイリングが、今の髪では合わないかもしれません。細くなってきた髪には、以前のバームは重すぎるかもしれません。同じカットでも、髪の状態が変われば見え方は変わります。

美容室では「前と同じで」ではなく、「最近こう変わってきたんです」と伝えていただけると助かります。こちらも、今の髪に合わせて組み直せますから。

あなたはどのタイプ?

どこから手をつけるか決めるヒントとして、ざっくり見てみましょう。

濡れると、きれいなS字やウェーブが出る方。

活かす方向を考えやすいタイプです。毛先の厚みを残したカットと、ムースやジェルなどのスタイリング剤、そして触らずに乾かすこと。この三つがそろうと、朝の時間が大きく変わる可能性があります。まずは週末に一度、この記事の手順を試してみてください。

根元の膨らみは気になるけれど、毛先の動きは好きな方。

まとめる方向が合っています。全体を伸ばす必要はありません。根元と表面だけを整えて、毛先はそのまま活かす。それでも気になるなら、根元と表面だけの部分矯正という手もあります。

顔まわりだけ、くせが強い方。

全体をどうにかしようとしないでくださいね。朝のリセットを顔まわりだけに絞る、そこだけアイロンを通す、あるいは顔まわりだけの縮毛矯正。ここに集中するのが、いちばん効率的です。

毎朝、ほぼ全体をアイロンしている方。

まっすぐな質感がお好きなら、縮毛矯正を比較対象に入れてもいいかもしれません。毎日の熱スタイリングと、薬剤・熱を使う縮毛矯正では負担の種類が違うため、単純にどちらが上とは言えません。髪の状態と毎日の手間の両方を見て選びます。あるいは、「表面だけアイロン」に切り替えられないか試してみるのもいいですよ。

毛先だけ広がる方。

これは、くせだけが原因ではないかもしれません。すきすぎ、熱の蓄積、カラーやブリーチの履歴を振り返ってみてください。毛先を減らしすぎて厚みが少なくなっている場合は、スタイリングだけではまとまりにくいことがあります。次のカットで相談してみる価値があります。

明日の朝から、こうしてみてください

最後に、そのまま試せる形にまとめますね。まずは時間のある休日の朝に、一度やってみてください。

1. くせを出したい、あるいは直したい部分を、必要な程度に濡らします。全部でなくて構いません。ただし、根元まで届かせてくださいね。霧吹きがあると便利ですよ。

2. タオルで、余分な水分だけをやさしく取ります。ぽたぽた落ちない程度まで。こすらず、押さえるように。

3. 粗めのコームで毛流れを整えます。絡まりは、ここで取っておきましょう。とかすのは、この段階まで。

4. スタイリング剤を、内側まで均一になじませます。毛量が多い方は、髪を上下に分けて。表面だけにならないように気をつけて。

5. 毛先を下から手のひらにのせて、持ち上げて、握ります。アコーディオンを縮めるように。こすらないでくださいね。数か所に分けて、それぞれ数秒ずつ。

6. 自然乾燥、またはドライヤーで乾かします。ドライヤーなら風量を落として、手で下から支えながら。

7. 乾く途中は、触らない。ここが一番の我慢どころです。変な形に見えても、そのまま。

8. 完全に乾いたら、必要に応じて手でやさしくほぐします。下から手を入れて、そっと開くように。ジェルで固まっていても大丈夫、ここでほぐれます。

初日から完璧にはいかないと思います。水分の量、製品の量、乾かすタイミング。何度か試すうちに、ご自分の髪の「ちょうどいい」が見えてきますから。

うまくいかなかったときは、水分量、スタイリング剤の量や種類、つける場所、乾かし方、触る回数などを一つずつ見直してみてください。原因を一つに決めず、少しずつ調整する方が自分の髪の「ちょうどいい」を見つけやすくなります。

こんな変化があるときは、美容室だけで判断しないでください

昔からくせ毛だった方は、基本的にはその髪質に合わせてカットやスタイリング、施術を考えていけば大丈夫です。くせ毛そのものは、心配するようなものではありませんから。

ただ、短期間で髪質が大きく変わった、急に抜け毛が増えた、一部分だけ明らかに髪が抜けている、頭皮に強い赤みやかゆみ、痛みがある。そういった場合は、少し別の視点が必要かもしれません。

そういうときは、美容室で相談するだけでなく、皮膚科などの医療機関に相談するという選択肢も持っておいてください。

美容師は診断をしませんし、できません。私たちにできるのは、髪と頭皮を見て「いつもと違いますね」とお伝えすることまでです。早めに専門の方に見ていただいた方が安心できることもありますから、遠慮なく使い分けてくださいね。

よくある質問

くせ毛は、自然乾燥した方がきれいですか?

これは人によります。カールを活かしたい場合、風でばらけないぶん、自然乾燥がきれいに仕上がる方はいらっしゃいます。

ただ、根元が乾きにくかったり、頭皮が長時間湿ったままになったり、意図しない形で固まったりもします。カールの形ができるまでは自然に、根元はドライヤーで、という組み合わせが現実的だと思います。寝る前までには、きちんと乾かしてくださいね。

くせ毛には、オイルがいちばんいいですか?

いちばんとは限りません。

オイルはツヤや毛先のまとまり、仕上げには向いていますが、カールを束にして保つ力は弱い製品が多いんです。

カールを出したいならムースやジェル、柔らかくまとめたいならクリーム。オイルは、それらで形を作ったあとの仕上げに少量。この使い分けの方が、力を発揮してくれます。「広がるからオイルを増やす」は、たいていうまくいきません。

朝は毎日、髪を濡らした方がいいですか?

全部を濡らす必要はありませんよ。形が崩れている部分だけで十分です。片側だけ、前髪だけ、顔まわりだけ。

根元の向きから崩れている場合は、根元付近まで湿らせて乾かし直します。毛先だけの跳ねなら、その部分だけで足りることもあります。

くせ毛は、ブラッシングしない方がいいですか?

目的次第です。

伸ばしたいなら、ブラシは役立ちます。ブローには必要ですから。

カールを活かしたいなら、乾いた状態で何度もとかすとカールがばらけます。この場合は、濡れているときに粗めのコームで整えて、乾いてからは手だけ。この使い分けを覚えておいてください。

くせ毛を活かせる髪型はありますか?

あります。ただ、全員に同じ髪型が合うわけではありません。

くせが出る位置と強さ、毛量、長さ、そして毎朝どれくらい時間をかけられるか。これらで変わってきます。「くせ毛ならこの髪型」という決まった答えはないので、ご自分のくせを見ながら決めていくことになります。

くせ毛は、縮毛矯正しない方がいいですか?

そんなことはありません。

縮毛矯正は、扱いやすさを優先したい方にとって、とても有効な選択肢です。大事なのは、ご自分がどんな質感を好きか。まっすぐが好きならかければいいですし、動きが好きなら他の方法を選べばいい。それだけのことです。

年齢とともに、くせが強くなることはありますか?

髪の状態や見え方が、年齢とともに変化することはあります。

ただ、原因をひとつに決めつけないでくださいね。髪の太さの変化、白髪、施術履歴、毛先のダメージなど、複数の要素が重なっていることが多いです。「もう年だから」で終わらせずに、今の髪に合わせてやり方を見直す方が、実際には変化を感じやすいですよ。

まとめ

最後に、三つだけ持って帰ってください。

ひとつめ。くせを活かすことは、何もしないことではありません。

濡らして、つけて、握って、触らずに乾かす。ちゃんと工程があります。逆に言えば、その工程さえ踏めば、自然乾燥でボサボサになっていた髪が、まとまったウェーブに変わることがあるんです。

ふたつめ。全部伸ばさなくて、いいんです。

顔まわりだけ、表面だけ、根元だけ。人から見えているのは、主に表面です。全体と戦うのをやめて、必要な場所だけに力を注ぐ。それだけで、朝の時間はずいぶん短くなります。

みっつめ。「伸ばす」と「何もしない」の間には、たくさんの道があります。

縮毛矯正しかない、と思い込んでいた方も、部分矯正やまとめる方向のスタイリング、カットでのシルエット調整など、まだ試していない道があるかもしれません。

くせ毛は、直さなければいけない欠点ではありませんよ。動きがあって、ボリュームがあって、うまく扱えば個性になる髪です。

大事なのは、ご自分のくせの出方と、毎朝かけられる時間に合わせて、ゴールを決めること。それだけなんです。

明日の朝、まずは霧吹きで顔まわりの根元を濡らして、乾かし直すところからでいいですよ。それだけでも、何か変わるかもしれません。

うまくいかないことがあれば、美容室で「くせを活かしてみたいけど、やり方が分からなくて」と、そのまま言ってみてください。あなたの髪を見ながら、一緒に方法を探していきましょう。

執筆:Dolce(美容師歴20年以上)
現場で3万人以上の髪と頭皮を見てきた経験から、「年齢を重ねても美しい髪でいられる方法」を発信しています。

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