美容師が教える!フケの種類と正しい対策法【実は誰でも出ている】

ヘアケアー

フケ=不潔、ではありません。フケは“誰の頭皮からも毎日出ている”自然な角質です。目に見えないほど細かいフケは通常シャンプーや自然な摩擦で落ちますが、頭皮環境が乱れると目に見えるサイズに固まり、肩に落ちるほど目立ってきます。
この記事では、乾燥性フケと脂性フケの見分け方・原因・正しいケアを美容師目線で解説します。

フケは「出ていて普通」——問題は“出方”と“状態”

健康な頭皮でもターンオーバーで角質は毎日生まれ変わっています。目立つほどのフケは、角質が正常に剥がれない/皮脂が変質して落ちにくいなど、頭皮のサインです。

乾燥性フケ:角質が乾いて固まり、自然に剥がれない

特徴:白く細かい粉状。秋冬〜春の乾燥期に多い。かゆみを伴いやすい。
原因:洗いすぎ・熱いお湯・強い洗浄剤・空気の乾燥でバリア機能が低下し、角質が乾いてこびりつく。
対策の核:ふやかして落とす

予洗いをぬるま湯(36〜38℃)で1〜2分。角質をやわらげる

アミノ酸系など低刺激のシャンプーで、指の腹でやさしく地肌を洗う

すすぎは1分以上しっかり(洗いより“流す”を意識)

仕上げに頭皮用ローション/化粧水ミストで保湿(顔用の低刺激タイプでも可)


脂性フケ:皮脂が酸化して“換気扇の油”のようにこびりつく

特徴:やや黄み・しっとり大きめの塊。ベタつき・におい・かゆみを伴いやすい。
原因:皮脂が時間と紫外線で酸化→過酸化脂質化。これがフケと絡み、換気扇のこびり油のように落ちにくくなる。常在菌(マラセチア)増殖や炎症も誘発。
対策の核:落とす+酸化させない

予洗い→泡立て→指の腹で地肌を洗う。すすぎ1分以上

トリートメントは地肌につけない(中間〜毛先だけ)

日中は帽子・UVスプレーで紫外線対策(皮脂の酸化予防)

洗浄力が強すぎる成分(ラウレス硫酸Na、オレフィン(C14-16)スルホン酸Na など)の常用は避け、適度な洗浄力へ調整


共通のNG・OK

NG:爪でガリガリ、熱いお湯、過度なブラッシング、自然乾燥(菌が増えやすい)
OK:指の腹でやさしく、ぬるま湯、根元からしっかり完全乾燥、枕カバーを清潔に

対策が“効き始める”と一時的にフケが増えることがある(正常)

「ケアしたのに増えた…」は失敗ではありません。乾いて固まっていた角質や、酸化してこびりついていた皮脂がふやけて一気に剥がれ落ちているサインです。
フケ対策は“魔法のように消す”のではなく、滞留物を出し切って、正常なターンオーバーへ戻すプロセス。数日〜数週間の移行期を越えると、量は落ち着いていきます。

美容師が勧める基本の3ステップ

1. タイプを見極める(乾燥性か脂性か)


2. 洗浄力を最適化(強すぎず・弱すぎず。乾燥は優しく、脂性は適度に)


3. 整える習慣(保湿・紫外線対策・完全乾燥)



まとめ:フケは“消す”ではなく“整える”

フケは“頭皮のSOS”。乾燥ならふやかす、脂性なら酸化させないが近道です。正しいケアを続ければ、頭皮は本来のリズムを取り戻し、悩みは確実に軽くなります。

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